ー「テイク・ア・チャンス」「ダンシング・クイーン」まで、ABBAの名曲で彩られた音楽の旅が、ピース・パークを踊るファンの海に変えた夜 ―
「マンマ・ミーア」――この曲で幕を開けるのは、この夜の盛り上がりを象徴するにふさわしい選曲でした。先週木曜の夜、フォンヒル・バンドシェルに集まった大観衆は、Always ABBAと共に夜通し踊り明かしました。
そこから、才能あふれるリードボーカルのミシェル・トルーマン(アグネタ役)とアマンダ・ジーン(アンニ=フリード役)が、「テイク・ア・チャンス」「SOS」「スーパー・トゥルーパー」「マネー、マネー、マネー」などの名曲へと観客を誘い、第一部は小休憩に入ります。
キーボードのスコット・マクドナルドはベニーを見事に再現し、ギターのクリス・ジュルケはフル衣装で愛嬌たっぷりのビョルンを演じました。さらに、ベースのロブ・レイドロー、ドラムのジェイミー・コンスタント、バックアップボーカルのダフネ・モーエンスがしっかりとバンドを支えます。
この夜の特別な一幕として、地元ギタリストのダン・ディギンズがアマンダ・ジーンと共にステージに上がり、「悲しきフェルナンド」を披露しました。その後、バンドは観客全員を立ち上がらせ、夜が終わるまで動きっぱなしの盛り上がりに。
バンドシェル背後の通りは封鎖され、そこがまるで流れるように揺れる人波と化し、パークの通路で踊る人々もバンドメンバーと一緒に手拍子を打ちました。そして最後の数曲――「ヴーレ・ヴー」「サンキュー・フォー・ザ・ミュージック」「恋のウォータールー」「ダンシング・クイーン」では、バンドシェル自体が、そしてその周囲までもが、2歳から92歳までの人々でいっぱいになり、ABBAの陽気な音楽に合わせて幸せそうに踊り、体を揺らしていました。もしかすると、この夜のフォンヒルを描くには、ストックホルムではなく、ABBAの曲「サマー・ナイト・シティ」の方がふさわしかったかもしれません。
*Always ABBA、フォンヒル・バンドシェルにノンストップのパーティーをもたらす― ペラム・トゥデイ ロバート・ヴァン・ディームター。
※「Fonthill Bandshell(フォンヒル・バンドシェル)」とは、カナダ・オンタリオ州ペラム町内のダウンタウンに位置する「ピースパーク(Peace Park)」に設置された屋外音楽舞台です。地元コミュニティの夏の風物詩として、2006年から毎年木曜日の夜にコンサートシリーズが開催されており、市民や訪問者に愛されています。